医療被ばくについて

不妊への影響

子供が出来なかったり、出来にくくなったりすることを不妊と言い、

大量の放射線を被ばくした場合にも不妊になることがあります。
ただし、放射線による不妊症はある一定の被曝線量を超えて被ばくしない限り

影響は現れなく 、危険線量がはっきりしています。
高線量の放射線被曝は、生殖能力の減退や不妊をもたらしますが、

4Gy程度までの被ばく線量では男女とも一時的な不妊にとどまり、

永久的な生殖能力停止は男性で約6Gy、女性で約4〜10Gy

に達した場合に生じます。

男性・女性ともに、不妊症になるのはこれらの被ばく線量を

短時間に受けた場合であり、 検査被ばくでは心配ありません。

東海大学病院では、各種検査ごとの被ばく線量を測定していますので

心配であればお尋ねください。

参考までに、当院における 胸部X線撮影・腹部X線撮影・腹部(肝臓〜骨盤)

CT撮影における骨盤中心部の被ばく線量はそれぞれ0.00mGy・0.24mGy・

12.12mGy となっています。

 

男性の精子は精原細胞から 精原細胞→精母細胞→精子細胞→精子

という過程で次々と生産されます。精原細胞の異常や細胞死が

不妊症に結びつきます。

男性では、短期間の一時的な不妊症は150mGyくらいから

起こる可能性があります。

そして被ばく線量の増加にしたがって

長期不妊から永久不妊が起こるようになります。
女性では、胎児の段階で卵原細胞からすべての卵母細胞のストックが作られ、

その後の生涯にわたってこのストックから定期的に

成熟した卵が作られてゆきます。

ストックされている卵母細胞の異常や細胞死が不妊症に結びつきます。

女性では650〜1500mGyくらいから一時的な不妊症が起こりますが、

被ばく線量によって2〜3ヶ月から1〜2年で回復します。

しかし、2500mGyを超えると永久不妊になることが多くなります。
永久不妊を生じるような被曝は、

放射線作業者でもまず受ける可能性はありません。

特殊な事故などにより、生殖腺に大量の放射線を被ばくするという

異常な事態がない限り、

一般の人たちがなることはまずないと考えて良いでしょう。




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